ボブボルマンスキャルピングとは?
ここで、本システム売買戦略理論の核となる、ボブボルマンスキャルピングについて簡単にご説明させていただきたいと思います。
日本では、まだ広く一般的に知られているとはいえませんが、Amazonで検索すると、パンローリング社から出版されているのがご確認いただけるかと思います。
ボブ・ボルマン(著)『FXスキャルピング 』
ティックチャートを駆使したプライスアクショントレード入門
有名なスキャルパーであるボブ・ボルマン氏は、
著書『FXスキャルピング』の中で、70ティックチャートの使用を薦めています。
私もこの書籍を通じて、Nティックチャートの素晴らしさを知ることになりました。
ボルマン氏の著書には、70ティックチャートを駆使したトレード手法が400ページ以上にわたり具体的かつ詳細に解説されており、プライスアクションの聖書といっても決して過言ではありません。
因みにプライスアクションというのは、ローソク足の動きやチャートパターンのみに注目して相場解析を行うテクニックです。
勝ち組トレーダーが口を揃えて、
「テクニカルなんてなんでもいい。それこそ古典的なものでも決めてしまえばいい」
「チャート、インディケータ表示は複雑にするほど迷いが出る。相場は価格が全てである」
というのは、プライスアクションの重要性について語られたものなのかもしれません。
FX投資関連書籍については日本から出版されているものも多数あるかと思いますが、大抵は海外書籍の方が質、量ともに充実しており、抽象的な内容が多い投資系書籍においてここまで実践的に書かれたものはなかなかありませんので、もし本物の勝ち組トレーダーを目指すのであれば、ぜひとも読破していただきたい一冊になります。
ご参考までに、一部内容を抜粋してみますと、
(商品の説明:内容紹介)より
本書は、プロのスキャルピングの世界をFXトレーディングの初心者でも分かりやすく掘り下げて紹介した手引書である。日中のトレード戦略を詳細につづった本書は、多くの70ティックチャートとともに読者を魅力あふれるスキャルピングの世界に導いてくれる。そして、あらゆる手法を駆使して、世界最大の戦場であるFX市場で戦っていくために必要な洞察をスキャルパーたちに与えてくれる。
FX市場は、大金を儲けようとする用意周到な人たちは歓迎するが、事前の準備や勉強ができていない人に対しては過酷な世界である。簡単ですぐに儲かると思ってこの世界に挑んできた人たちは、早ければ数日以内に退場するはめになるかもしれない。そのとき初めて負け組の思い知るのが、勝ち組の利益をもたらしているのはマーケットそのものの動きではなく、自分たち負け組の損失だということだ。
FXスキャルパーに適切な教育が必要だということに疑問の余地はない。しかし、どこからどのように始めればよいのだろうか。トレーディングの基礎を教える書籍・教科書はたくさんあり、初心者にFXトレーディングの世界をざっと見せることはできる。しかし、スキャルピングについてこれほど高いレベルまで踏み込んで、初心者の心をとらえるように書かれた本はあまりないだろう。本書の目的はただひとつ――スキャルピングというビジネスの本当の姿を紹介することなのである。本書は、さまざなまことに注意を払いながらも分かりやすく段階を踏んで次のようなことを教えてくれる。
●プライスアクションの原則とセットアップの見つけ方
●「仕掛けと手仕舞い」と「目標値とストップの置き方」
●優位性(エッジ)と確率
●有利なチャートと不利なチャート、切りの良い数字のレンジ、大口プレーヤーによるワナ
●感情がもたらす愚行や恐怖
●わずかな利益率でも資金を少しずつ増やしていく方法
なかでも、最も重要な仕掛けのタイミングについては、下記のように優位性の高い主要パターンを7つに分類し、それぞれについてチャート表示を交えながら詳細かつ丁寧に説明されています。
第6章 セットアップ
第7章 DD-ダブル同時線ブレイク
第8章 FB-ファーストブレイク
第9章 SB-セカンドブレイク
第10章 BB-ブロックブレイク
第11章 RB-レンジブレイク
第12章 IRB-インサイドレンジブレイク
第13章 ARB-アドバンストレンジブレイク
※セットアップというのは、ブレイクアウト戦略が有効になるチャート条件が全て揃った状態のことをいいます。
因みに、使用するテクニカルは20EMA(指数移動平均線)のみで、パソコン1画面でもできる非常にシンプルなトレード手法だといえます。
ボルマンスキャルピングの凄いところは、
売買を見送るタイミング(騙しのブレイクアウトの見分け方)やその根拠が明確であり、チャートパターンから相場の先読みが高確率で可能になるということに尽きます。
ただ少し残念なのは、邦訳が非常に難解な日本語になっており、トレード経験値が高い方であっても内容を理解しながら読破するにはまる1日以上は掛かりますので、ごく一般的な方々にとっては大変敷居が高いということです。
秒速スキャルピング向けへの改良
実際にボルマンスキャルピングを実践されている方ならお分かりになると思いますが、これは、スキャルピング手法とはいえ1日あたりの売買回数から考えるとむしろスキャルピングというよりデイトレードに近いものです。
又、エントリーの考え方は大変秀逸だと思いますが、ストップ、リミットについては基本的に固定Pipsとなっており、目まぐるしく状況が変化する為替相場において、固定リミット10Pipsという数値をそのまま鵜?みにしてよいものかどうかという点については少し疑問が残ります。
私はこのロジックにはまだまだ改善の余地があると判断し、長期間研究しておりましたが、本システムの可変ストップ機構と組み合わせることで、ボルマンスキャルピングほど厳密にセットアップ条件を限定しなくても、トータルで優位性の高いトレード戦略が構築可能であるということがわかってきました。
又、一日の売買回数も飛躍的に伸ばすことができますので、実践を通じて短期間で高い収益率に収束することさえ確認できれば、あとはポジションサイジングだけの問題になってきますので、もし頭脳明晰な方であれば、本システムが最終的に億万長者への登竜門となり得るものなのかどうか、容易にご推測いただけるのではないでしょうか。